毛髪再生医療の今後の可能性についてRicardo Mejia医師が語っている。現在の自毛移植ですら、作業を自動化する器具も出てきたという。毛髪培養や細胞外マトリックスによる毛髪クローニングの商業化については、5年から10年くらいになるのではないか、このようにRicardo Mejia医師は、述べている。
- Internal Medicine Newsより -

「未来の薄毛治療の選択肢には期待してほしい ?。」Ricardo Mejia医師は、このように語る。
ロボットによる自毛移植や、新しい毛髪を生やすさまざまなテクノロジー、そして毛髪培養が、現在の自毛移植の限界を打ち破るだろう。とMejia医師は、このように語る。これらの有望なテクノロジーは、現在のFUE法などによる自毛移植にとって代わるだろう。「我々は、ロボット工学の時代に入りつつある。」Mejia医師は、フロリダで開かれた皮膚医学学会で、このように発言した。
昔の自毛移植では、1回の施術につき4ミリ程度の毛包単位を、10から200単位ほど移植し、これを3回から8回にわたり治療を行う。自毛移植は、毛包単位を一定のパターンで移植していくが、初期の頃は、仕上がりがとても不自然で見た目も目立つものであった。一部の患者にとっては、これが最新の治療なのであったと、Mejia医師は語る。
しかし今では、少ない治療回数で見た目も自然で、ボリュームのある自毛移植は、当たり前のものとなっている。今日の治療においては、2,500単位の移植は、特別なことではない。とMejia医師は学会でも語った。
「一回の治療で、若々しい髪の生え際を取り戻すことができる。あなたは、年相応に魅力的な姿を手に入れることができるのだ。」Jupiter, Flaで個人クリニックを開いているMejia医師はこのように語る。しかし近年において進歩しつつある技術をもってしても、十分な量の自毛移植を完全に行おうとすれば、6ヶ月から1年は掛かるという。したがって、現実的な期待と忍耐が重要なのだ。
2009年の3月、
NeoGraft Automated Hair Transplant System (NeoGraft)という新しい手術器具が、FDAアメリカ食品医薬品局から認可を受けた。NeoGraftは、回転する鋭利な穿孔機が、皮膚を切開し、圧縮空気による吸引器具が、毛包を採取するというもの。この手法により、毛包を採取する歳の損傷部位が最小限で済むとMejia医師は語る。そしてNeoGraftは、一定の深さで、毛包を頭皮に埋め込んでいく。
研究者達は、毛包を移植する間、できるだけ毛包を保護するための他の手法の開発にも取り組んでいる。例えば、一酸化窒素阻害剤であるアロプリノール溶液で、毛包を保護するという手法もある。「私たちは臓器移植で使われる溶液に注目し始めている。小規模の実験では、臓器移植用の溶液を用いることで、自毛移植に使える毛包が採取してから生き残る割合を高めるのに成功している。」このようにMejia医師は語る。
また採取した毛包を、多血小板血漿(Platelet Rich Plasma therapy)に浸し、再生を促すのもひとつの方法だという。成長因子が効果をもたらすのである。移植元の部位と、移植先の部位に注入する成長因子の量を決めるのには、もうすこし臨床研究が必要だという。
また採取する毛包単位の大きさに、切開に用いる刃の大きさを合わせるのも、採取した毛包がダメになるのを防ぐという。より刃が鋭利であるほど、損傷や出血が少なくて済むという。刃のするどいメスを用いれば、より自毛移植の密度を高めることが出来るが、移植する毛髪の密度が高すぎると、移植された毛包が死んでしまうため注意が必要だという。
研究者達は、毛包を自毛移植した後に、うまく定着させるためのテクノロジーを調べているという。
「低出力レーザーが注目を集めている。」とMejia医師は語る。レーザー光の波長は、630から670 nm、出力は、頭皮1平方センチあたり5-50 mW、照射量は頭皮1平方センチあたり2-20 Jの範囲になるという。
FDAアメリカ食品医薬品局な、薄毛治療に用いる低出力レーザー器具のうち2つを認証した。ひとつはLexington Internationalが販売する男性用のHairMax LaserCombに、もうひとつは、
Salon Lasersが販売する女性向けのMPE-90 Hair Growth Stimulation Systemだ。
「HairMaxレーザー育毛ブラシは、どれくらい良いのか?」このように聞いてくる患者に対しては、Mejia医師は次のように答えるようにしている。「自毛移植医は、まだはっきりとした判断を下していない。なかには効果があると考える医師もいる。そして満足している患者もいれば、そうでない患者もいる」と。
現在、細胞外マトリックスによる毛髪クローニング(auto cloning )や、毛髪培養を洗練されたものにするため、多くの研究が進められていると、Mejia医師は語る。
毛乳頭細胞や線維芽細胞が、出発点となる。なぜなら、これらの細胞が、新しい毛髪の形成をもたらすからである。多くの企業が、頭皮全体に毛髪を生やすよう、必要な線維芽細胞に十分な量の毛包を培養して作り出させるための方法を研究開発している。これにより企業は、大きな収益を得られるものと期待している。研究によっては、成長因子を咥えつつ、低酸素状態の中で線維芽細胞を培養し、頭皮に注入することで毛髪の成長をもたらすというものもある。
Intercytexによる
TrichoCyteは、細胞ベースの毛髪再生治療の一例である。この技術はうまく機能するが、まだ完全には満足はできないとMejia医師は語る。
Aderans Research Instituteのプレスリリースによれば、1年に渡る毛髪培養による臨床試験では、半数以上の被験者が、毛髪再生の有意な効果を示した。
毛髪再生医療が、治療可能な治療の選択肢となるまでには、まだ研究開発が必要だ。「あとどれくらい必要だろうか?私は5年から10年と見ています」このようにMejia医師は語る。
■引用元
Future Technologies Hold Promise for Hair Restoration : Internal Medicine Newsより翻訳。
■補足情報
米ABCニュースでNeoGraft Automated Hair Transplant System (NeoGraft)が取り上げられていたようだ。動画中に出てくる器具のことである。この器具が、毛包の採取と埋め込みを自動で行ってくれるという。施術の手間を大幅に楽にしてくれることになる。
■いただいたご意見
前回の記事
脱毛症の原因は幹細胞の不具合に - ペンシルベニア大学 -にいただいたご意見へのお返事となります。
管理人さん、明けましておめでとうございます。
去年の今頃は細胞外マトリックスによる治療法が提唱されたりしていましたよね。
さて、今回の記事はつまり、今までは【脱毛症の原因はジヒドロテストステロン】と思われていたのが【ジヒドロテストステロンにより(幹細胞の損失ではなく)幹細胞が負傷が起こる→幹細胞が負傷したために脱毛が起こる】となるのでしょうか?
ご意見ありがとうございます。今回のニュースを「 DHTによる毛包の破壊 + 破壊された後に幹細胞の不具合から新しい毛包が作られない = 男性型脱毛症 」ということなのではないかと個人的な理解になりますが、捉えております。
つまり、DHTに毛包が破壊されたとしても、もし新しく毛包が再生されれば多少は良いのでしょうが、しかし幹細胞の不具合から、新しい毛包が供給されないため、2重の意味でマイナスに作用しているのではないかということです。
まだ脱毛症のメカニズムの解明にはさらなる研究も必要でしょうが、新しい治療法の大きなヒントをもたらしてくれたものと考えます。
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毛髪再生医療の研究開発競争 - UKMedixニュース - 未来の薄毛治療は - FOXNews.com - 薄毛脱毛との戦うには? - TIME誌 -遺伝子が脱毛治療研究のキーである■クローン中山の担当記事について
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未来の薄毛治療
アデランスは三年後の2014年に毛髪培養の市場進出を目指しているのに、博士の毛髪培養の市場進出の見解は今から五年から十年なんですね。2014年にはやはり無理なのでしょうか。
| 発毛 | 2011/01/08 16:52 | URL |